2021.09.29

事業会社でのエンジニア採用経験12年以上。現場を知るからこそ、候補者とのキャリアの棚卸しに時間をかける

業界・企業に特化し、誰よりもリアルで最新の情報を持つトップエージェント。エージェントファインダーで紹介する各転職エージェントは、採用決定率を高めるためにどのような工夫を凝らしているのか。エージェントファインダー代表取締役・粕谷暢司が、特定の業界や企業への高い内定率、リピート率を誇る転職エージェントにその秘訣を伺いました。

小林 ふみえ
株式会社ウィンスリー
ヘッドハンター

エンジニアの「働く環境」のほうに興味を覚え、開発エンジニアから人事職へキャリアチェンジ。
外資系半導体メーカーでの採用、人材育成などの経験を経て、大手国内メーカーで年間500ポストの採用支援、ITベンチャーでのPM、エンジニアを含め、年間数十名の採用経験あり。

エンジニア採用の企業視点を持っていることが強み

粕谷:

エンジニア採用に強みを持っていらっしゃいます。
その背景をご経歴とあわせて教えてください。

小林さん:

開発エンジニア経験を経て、ソフトウェア会社や半導体メーカーなどで12年間以上、採用、人材育成等の経験を積んできました。
RPO(リクルートメント・プロセス・アウトソーシング)で、外資系やベンチャー企業、日系大手企業などさまざまな企業の採用業務に携わった経験があり、エンジニア採用の企業視点を持っていることが、私の強みだと思っています。
採用経験があるからこそ、転職エージェントとして意識しているポイントは何ですか。
事業会社にいたときも、RPOで採用に携わっていたときも、企業側が採用したい人材とマッチしない方の紹介が少なくありませんでした。
その理由を分析していくと、転職エージェント側が業務内容や必要なスキル、企業カルチャーや求められる行動特性について、よく理解できていないことが大半でした。
転職エージェントとして、求職者のスキル・経験をプロジェクト実績などから詳しく理解すると同時に、企業側が求めるスキル以外の条件についても正しい情報をインプットするよう心がけています。
外資系、ベンチャー、日系大手など、事業規模やカルチャーが異なる組織で採用に携わっていらっしゃいます。
そこで得られた知見はありましたか。
高い技術力をお持ちの方でも、カルチャーフィットしなければパフォーマンスにはつながりにくいです。
高く評価されて入社したけれどカルチャーの合わないチームに配属されてしまったり、現場と人事で求める人材要件に相違があり入社後に期待される業務で力を発揮できなかったり…。
これまで転職経験がなく国内企業1社でじっくりとプロジェクトに関わってきた方が、ベンチャーに転職してスピード感に戸惑ったり、外資系企業の考え方に合わずパフォーマンスが発揮できなかったりするケースもありました。
企業ごとにカルチャーや評価、業務の進め方は違うので、そこに合わない方が入ってしまうと本人にとっても不幸です。
エンジニア採用では技術面ばかり見てしまいがちですが、ヒューマンスキルの部分も重視し、求職者の方がどんな働き方を求めているのかを初回面談の段階で確認するようにしています。

エンジニアに必要なのは学習意欲。ポテンシャルを含めて見ている

粕谷:

どんな候補者の方に、相談に来ていただきたいですか。

小林さん:

ご自身のスキルアップに主体的に取り組める方です。
エンジニアに欠かせないのは技術への興味関心度の高さや学習意欲だと考えます。
技術の進化に興味を持ち、変化を面白がって学ぼうとする姿勢があれば、現時点で100%スキルマッチしていなくても選択肢は広がります。
そこで面談では、足りないスキルの習得方法や、新しくアサインされたプロジェクトでどう成果を上げたかなど、そのプロセスで何をしたのかを聞いています。
自ら学ぶ姿勢や行動があれば未経験でもポテンシャルとして企業側にもアピールできます。
例えば、SESエンジニアがSIerに転職したい場合、その企業での求められる思考性や行動などの要件と、現在の働き方とのギャップを確認します。
その上で自身はどうキャッチアップできるのかと確認しながら、今までに経験のない分野に対する学習意欲を見ています。
小林さんにはどんな候補者の方が相談に来ますか。
小林さんにキャリア相談すると、どんな情報やアドバイスをいただけるのでしょうか。
転職してスキルアップしたいけれど、どんな企業や仕事が合っているのか分からない。自分のスキルをどう生かせるのか分からない―。
そんな漠然とした悩みを抱えていらっしゃる方も多く、まずは一緒にこれまでのキャリアを棚卸ししています。
事業会社で採用や育成に長く携わってきた中で、社内外からキャリア相談を受ける機会が多くありました。
話を聞いて現状に対する不満や不安を整理し、現在地点とこれから進みたい方向や目標を確認してそれを明確化していく。
その情報整理経験の蓄積が今につながっています。
転職したいと相談に来た方に対しても、よくよく話を聞いたうえで、例えば「今の会社でPMの経験を積んでから転職を考えた方が、選択肢が広がり、長期的にはいいキャリアパスにつながりますよ」などと転職のタイミングを提案することもあります。
転職先企業の選択肢を提案する際は、あくまでも本人に決断していただくことを大切にしています。
本人の納得感が大切ですから人によって相談内容や転職までのスピード感は全然違いますね。
まずは行動に移しチャレンジして、もしつまずくことがあればそのタイミングで改めて一緒に振り返ります。
最後に、転職を考える候補者へのメッセージをお願いします。
転職活動は、これまでのキャリアを振り返った上で、今後何に挑戦し、何を実現したいかを考えるチャンスです。
せっかく転職エージェントに相談するのなら、一緒に自身のキャリア設計を考えてくれるパートナーに出会ってほしいと思います。
私自身が採用側を長く経験したからこそ、たくさんの候補者を紹介してくれる転職エージェントより本当にマッチする1人をピンポイントで紹介してくれるエージェントにこそお願いする意義があると感じていました。転職希望者の強みやアピールポイントを一緒に見つけて内定につなげられる、そんなエージェントを目指して、皆様とのコミュニケーションを大切にしていきたいです。
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