2021.08.16

転職エージェントが抱えるノルマの実態と、ノルマのないエージェントとの出会い方

ほとんどの転職エージェントは売り上げを達成するため「ノルマ」を設定しています。 転職エージェントは転職者を求人企業に紹介することで(厳密には入社することで)売上を上げているので、売り上げの先行指標を「ノルマ」として設定しているわけです。中にはノルマを達成すべく、転職者の希望を真摯に聞くことなく強引に転職活動を進めてしまうエージェントも少なからず存在します。そのような悪いエージェントを避けるためにも、今回はエージェントが抱えるノルマの種類やノルマから解放されたエージェントとの出会い方についてお話します。

この記事を書いた人
(株)エージェントファインダー代表取締役 粕谷暢司

新卒でリクルートに入社し、HR業界を16年経験。その中で転職には「最適な相談者」と「ノウハウ」が必須と痛感し、外資IT、コンサル、SaaS、大手事業会社など各業界への転職実績TOPクラスのヘッドハンター、及びコンサルタントを無料でご紹介しています。PRTIMES STORY に掲載されました。

転職エージェントが抱えるノルマの種類

エージェントによって異なりますが、基本的に大手のエージェントには売り上げや粗利の金額がノルマとして設定されています。ノルマは月ごとに設定されるものからクオーターごとに設定されるものまで様々です。すでに多くの方がご存知だと思いますが、エージェントの売り上げはどのエージェントでも基本的には変わらず、転職者の内定後の年収の30~35%程度が成功報酬として紹介企業から支払われ、それが売り上げとなります。

「内定・入社」に至るには一定のプロセスがあり、そのプロセスごとに細かくノルマを設定するエージェントもあります。

<面談〜内定までの各プロセスで細かく設定されたノルマの例>

  • 面談数
  • 推薦数(エージェントから企業に推薦する人数)
  • 転職者が応募する企業の数
  • 内定数
  • 内定承諾数

プロセスごとに切り分けてノルマを設けるのは、経営側が売り上げの管理をしやすくするためです。目標である売り上げを達成するために必要な各プロセスの数値を逆算し、ノルマとして設定します。

ノルマが厳しい転職エージェントが取る行動

大手のエージェントになるほど在籍するキャリアコンサルタントの数も多いので、より合理的に売上を管理するためノルマは厳しい傾向にあります。

中には、ノルマを達成するために転職者にマッチする求人かどうかに関わらず、50社、100社といった読み切れない数の求人票を送ってきたり、応募意思が固まっていないのに勝手に応募してしまうコンサルタントもいます。

転職者にとって最も迷惑なのは、応募意思に関係なく勝手に推薦してしまうコンサルタント。こうしたコンサルタントは、転職者が推薦を辞退しようとすると「ここで推薦を辞退したら印象が悪くなりますよ」「今後1年間、この企業に応募することができなくなります」と言葉巧みに転職者が推薦を辞退しないように仕向けます。もちろん、本当は辞退することができますが転職者も不利になることを恐れそのまま選考に進むケースが多いです。

こういった行動をとってしまうのは、キャリアコンサルタントが抱える「推薦数」や「1社あたりの応募数」といったノルマを達成するためだったり、転職者一人あたりが応募する企業の数が増え、内定確率がアップするためだったりなど、さまざまな理由があります。

ノルマから特徴から解放された転職エージェントもいる

重いノルマから上記のような行動をとってしまう転職エージェントを避けるには、ノルマから解放されているエージェントを見つける必要があります。弊サービス、エージェントファインダーに参画している転職エージェントのほとんどは、ノルマを持っていません。

なぜかと言うと、彼らは大手エージェントの若手のようにマネジメントをされる側の立場ではく、プロとして数字に追われずに目の前の転職者に価値を提供し業績を作ることができる人達だからです。特に内定率が極めて高いトップクラスの転職エージェントは、対峙した転職者が2回、3回と転職する可能性があることを考慮し、中長期的な視点で関係性を構築します。悪評が立つと信頼が崩れてしまうような短期的な売り上げは作ろうとしませんし、その方が将来的に再度転職する機会があった時に自分がサポートできるようにと動きます。

実際、弊サービスに参画いただいているエージェントに行った以下のインタビューで、ヘッドハンターのNさんは「自分のKPI(ノルマ)を達成するために候補者の人生を軽んじてはいけない」とおっしゃっています。そしてこのスタンスは弊社サービスに参画されている優良転職エージェントに共通するものです。

https://agent-finder.co.jp/columns/1110/

もちろん転職者の中には多くの求人票を送ってくれるエージェントに価値を感じる方もいるので、大手のようにたくさんの求人票を送ってくるエージェントが悪いエージェント、というわけではありません。ご自身の思考に合ったエージェントを選ぶことが何よりも大切です。一方でノルマから解放された転職エージェントをお探しの方は、エージェントファインダーにご登録いただければと思います。

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