今回は非公開求人について、なぜ企業が求人を非公開にするのか?といった基礎的な情報から非公開求人の探し方まで解説します。非公開求人って嘘くさい、怪しいと思っている方にこそぜひご一読いただきたいです。
新卒でリクルートに入社し、HR業界を16年経験。その中で転職には「最適な相談者」と「ノウハウ」が必須と痛感し、外資IT、コンサル、SaaS、大手事業会社など各業界への転職実績TOPクラスのヘッドハンター、及びコンサルタントを無料でご紹介しています。PRTIMES STORY に掲載されました。
非公開求人とはその名の通り、企業が非公開にしている求人のことです。世の中の求人の7〜8割が非公開求人であると言われるほど、実は一般的なものなのです。
ではなぜ企業は求人を非公開にするのでしょうか?
こういった理由が主なものです。人事戦略=事業戦略。こんなポジションでこんな人が欲しい、という人事戦略は企業の事業戦略に直結しています。他社に知られなくないという動機は大きいです。退職が決まっている主要ポジションの後任を秘密裏に探すようなケースでも求人は非公開で行われます。
また、例えば少し前に博報堂が1年ぶりに中途の正社員採用をスタートしたのですが、これも非公開求人です。公開求人にすると応募が殺到して採用効率が悪くなるからです。博報堂のような人気企業の場合、応募条件に満たない方からも応募が殺到します。人事としては採用の効率をあげるために、一部の信頼のおける転職エージェントにだけ非公開求人として依頼します。
非公開求人と公開求人の違いを比較するとより理解が深まるでしょう。
非公開求人 | 公開求人 | |
---|---|---|
概要 | 一般に公開されていない求人 | 一般に公開されている求人 |
特徴 | 一部の転職エージェントが 保有している | 誰もが閲覧可能 |
探し方 | 転職エージェントに登録 して紹介を受ける | 転職サイトや企業HPを閲覧する |
メリット | ピンポイントの採用案件が多く、 経歴にマッチすると高い確度で 選考に進む | 自由意思で応募することができる |
デメリット | 募集要項にマッチしないと 紹介を受けられない | 大量採用案件が多く、場合によっては 高倍率になる |
非公開求人は一部の転職エージェントだけが保有している求人ですが、実は非公開求人にもレベルがあります。一定数の転職エージェントが持っているものと、ごく一部のエージェントしか持っていないものがあるのです。
ベン図をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。転職エージェントNo.1、No.2、No.3がいます。それぞれ重なって保有している非公開求人もあれば、独自に保有している非公開求人もあるのです。
つまり、あなたに合った非公開求人と出会うには、複数の転職エージェントと接触する必要がある、ということです。一度応募した企業には1年間再応募できないというルールがあるので、応募前に複数エージェントに相談をし、最適なポジションで選考を受けることが転職成功には欠かせません。
大手コンサルティング会社の場合、非公開求人は100を超えるレベルで存在しています。どこの転職エージェントに相談に行くかであなたが出会える求人は異なります。
先日、大手コンサルティング会社志望の方がいらっしゃいました。応募前に複数の転職エージェントに接触をされ、どのエージェントから応募するかしっかり吟味。結果、「他のエージェントから紹介されたことのないポジションの求人を紹介してくださった転職エージェントA社から応募することに決めました。」と連絡をくださいました。
今月、弊サービスを通じて転職活動をされたBさんがボストンコンサルティンググループに内定しました。Bさんには外資系コンサルティングファームに強い転職エージェント3社をご紹介しました。
そのうちの1社を通じてボストンコンサルティンググループを受けられたわけですが、内定を得られたポジションは他の2社が保有していない非公開求人でした。Bさんがもしこの転職エージェントと出会っていなければ、今回の内定は実現しませんでした。
転職エージェントによっては、他社が持っていない非公開求人を独自に保有しています。世の中に出ている公開求人は氷山の一角。ご自身に合った求人と出会うには、非公開求人に接触する機会を増やすこと、つまり複数の転職エージェントと接触して求人紹介を受けることが大切です。