2021.02.03

ソフトバンク、楽天のデジタル人材領域に特化。候補者とのこまめなコミュニケーションで、企業との精度高いマッチングを実現する

業界・企業に特化し、誰よりもリアルで最新の情報を持つトップエージェント。 エージェントファインダーで紹介する各転職エージェントは、採用決定率を高めるためにどのような工夫を凝らしているのか。 エージェントファインダー代表取締役・粕谷暢司が、特定の業界や企業への高い内定率、リピート率を誇る転職エージェントにその秘訣を伺いました。

藤並 克充
株式会社ウィンスリー ヘッドハンター

大学卒業後、大手人材会社で広告営業を経験。 独立し、デジタルマーケティング領域の事業に携わったのち、2015年より現在の転職エージェントに転職し、デジタル領域に特化した企業の採用支援、転職支援を担当。

人材業界経験を生かした情報の提供により、人事担当者との信頼関係を築く

粕谷:

藤並さんが2015年にウィンスリーにジョインされたきっかけは何でしたか。

藤並さん:

私は、大手人材会社で広告営業を経験したあと、起業してデジタルマーケティングの仕事にも携わってきました。 デジタル領域に関わる人材がさまざまな業界で求められていることを肌で感じており、そこに特化した人材紹介事業には成長の可能性を感じました。 当社には人材業界経験者が少なかったので、企業や候補者のニーズのヒアリングなどで、業界経験が少しは生かせているのかもしれません。 また、代表をはじめ、社内にはデジタル系支援会社(大手広告代理店、SIerなど)のメンバーが多く、デジタル領域の知見が豊富にあります。 周りから学びながら成長できる環境だと思ったのも、決め手の一つでした。
実際に人材領域の経験はどう生きましたか。
人事担当者や現場の採用担当者とのコミュニケーションで、苦労することが少なかったですね。 求人内容について具体的なニーズを引き出す際も「現場にこんな課題があるのなら、候補者にはこのスキルや経験を求めた方がよいのではないか」と、求人票にない情報にも想像を広げることができます。 採用が顕在化している募集職種に対して、「この職種を採用するのなら、ゆくゆくは**職種も必要になるのでは」と、組織全体を見た上で採用の逆提案をしたこともあります。
半歩先の視点から早め早めに動くことで、企業様との信頼関係を築けているんですね。
人事担当者の中には、異動してきたばかりで経験が浅い方や異業種転職してきた方もいらっしゃいます。 その場合には、転職市場の現状やデジタル人材の採用動向などを積極的に共有するようにしています。 人事担当者が業界情報をいち早くインプットすることで、現場の採用担当者とのコミュニケーションもスムーズになり、双方が仕事をしやすくなる。 何か相談があったときには私に声をかけていただけるような関係性ができるんです。
なるほど。人事担当者の目線に立って動くことが大切ですね。 藤並さんはどのような企業様とのお取引実績があるのでしょう。
採用数ではソフトバンク様や楽天様が多いのですが、大手化粧品メーカーや全国展開の学習塾などにも紹介させていただいています。 新規お取引の企業様は、前職や担当者様のつながりから人事担当者を紹介いただいたり、当社HPへの問い合わせをいただいたりと、インバウンドでの接点が増えています。 業界を問わず、デジタル人材、特に最近はDXという文脈での人材ニーズの広がりを感じますね。
紹介で人脈が広がっていくのは、着実に実績を上げられているからだと思います。
当社は人材の質にこだわっており、ハイレイヤー人材をピンポイントで紹介して決めていくところに価値を置いています。 DX領域は人材採用に苦戦している企業様が多いです。 理想としては、マネージャー人材を採用し、DX組織の立ち上げから人材育成まで任せたいのですが、なかなか採れる層ではありません。 当社はスキルや経験、マインドセットを含めた即戦力人材の採用をお手伝いできているので、長期的な信頼関係を築けているのだと思います。

書類通過をイメージできるピンポイント人材にアプローチ

粕谷:

候補者とのファーストコンタクトの際、藤並さんなりに大事にしていることはありますか。

藤並さん:

スカウトの段階で「この方にはこの企業のこのポジションが合っているのではないか」と、自分なりに仮説を持ってコンタクトを取るようにしています。 もちろん、私の勝手な思い込みで、ご本人の希望とは違うケースもあります。 お会いしてじっくりお話を聞きますが、スカウトの時点で具体的に書類選考が通過するイメージを持てる方にお声がけしています。 企業から求められる人材要件は詳細に把握できているので、最初からピンポイントマッチングを意識しているんです。
志望企業を選定していくまで、どのようなコミュニケーションを心がけていますか。
毎月30~40人の新規候補者にお会いしていますが、求められることはさまざま。 本音で話せる関係をできるだけ短時間で作りたいので、まずは相手のニーズを理解することに注力します。 今すぐ転職したい人、自分の市場価値を知りたい人、転職時期を相談したい人…それぞれの知りたい情報をしっかりとお伝えしながら、基本的には聞き役に徹する。 すぐに求人を紹介することはありません。 候補者のニーズを理解したら、希望にマッチした企業を10社ほどリストアップします。 そこから候補者に優先順位(志望順位)を考えてもらい、こちらで採用可能性とあわせて検討。 ピンポイント採用の可能性が高い上位3社へのエントリーを進めます。
10社にはエントリーしないんですね。
そうですね。もちろん、候補者がもう少し増やしたいという場合は柔軟に対応します。 当社はデジタル領域に特化した転職エージェントなので、3社まで絞って選考通過が難しければ、ほかの領域にも目を向ける必要があるかもしれない。 ほかの転職エージェントと併用している方もいらっしゃるので、むやみにエントリー社数を増やすことはしません。 絞った方が書類や面接対策にも時間がかけられますし、私が候補者の立場で10社エントリーを勧められたら「もっと絞ってほしい」と思うだろうな、と思いますね。

候補者側と企業側、両者の懸念を丁寧にすくいミスコミュニケーションを防ぐ

粕谷:

面接対策などで具体的に取り組んでいることはありますか。

藤並さん:

面接は企業や担当者によって特徴があります。これまでの紹介実績から質問の傾向などが分かっているので、丁寧に情報共有した上で面接の練習をしています。 選考後には企業様からフィードバックをもらい、「この部分をもう少し聞きたかった」「この経験について少し懸念がある」などの内容にあわせて、挽回するための対策を重ねます。 一方、企業様から「ご紹介いただいた方を絶対採用したい。 前向きにご検討いただく上で説明に過不足はありませんか」と相談されることもあります。 その場合は、「**について気にしていたので、次回の面接でフォローしていただけますか」など、候補者側の懸念を伝え、情報共有不足によって採用が見送りになることがないよう動いています。
こうした細かなフォローが、採用確度に影響するんですね。
そうです。もし採用に至らなくても、何がその理由だったのかが分かれば次につながります。 また、候補者は転職活動を続ける中で心理的変化が起こることがあります。 当初は業務内容のみ重視していた方が、働く環境や人間関係が大事だと気づく。 そうした変化があれば、配属予定先の上司や同僚との面談をお願いしたり、オフィス見学の時間を設けてもらったりできます。 候補者の方が納得感を持って転職できるように、こまめにコミュニケーションをとって変化を見逃さないように心がけています。
“ハイレイヤー層のピンポイント採用”という質の高さを担保する上で、どのような努力をされていますか。
当社には数字のノルマがなく、ヘッドハンター一人ひとりが自律的に動いています。 紹介先の一つでもありますが(笑)社会人向けMBAスクールで有名なグロービス出身者で学んでいた方が多いこともあり、足りない知識があれば各々自主的に学び、共有し合う習慣や内定者が集まっての懇親会などやり日々優秀な方々との交流や人脈づくりは大切にしていると思います。
最後に、これから転職を考えている候補者へ、エージェント選びのアドバイスをいただけますか。
行きたい業界が決まっているのなら、その業界について理解が深い転職エージェントに出会えるのが理想だと思います。 面接対策の有無や、転職エージェントと企業様との関係性によって、採用可能性は大きく異なります。 複数の方と話をした上で、自分のキャリアを真剣に考えてくれる人に決めてほしいと思います。
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