2022.09.06

メーカーを中心に、営業部門や管理部門の幹部層・リーダー層で多くの実績を誇る

業界・企業に特化し、誰よりもリアルで最新の情報を持つトップヘッドハンター。エージェントファインダーで紹介する各ヘッドハンターは、採用決定率を高めるためにどのような工夫を凝らしているのか。エージェントファインダー代表取締役・粕谷暢司が、エグゼクティブ層への高い内定率、リピート率を誇るヘッドハンターにその秘訣を伺いました。

北岸 弥恵
株式会社経営者JP
ディレクター兼 エグゼクティブサーチ事業部 部長
国家資格キャリアコンサルタント 米国CCE.Inc認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー

1979年千葉県生まれ。青山学院大学文学部卒。ベンチャー企業で新規求人広告サービスの立ち上げを経験後、人材紹介会社に転職。日系/外資系メーカー、インターネット、小売、物流、サービス業等幅広い業界の採用支援を行う。数多くのリーダー層やマネジャー層の転職支援を実現し、トップコンサルタントとして活躍。質の高いマッチングを評価され、大手グローバル企業からPartner Awardを2年連続で受賞する。

「これから世の中に出ていく世代が生き生きと過ごすために、日本を元気にする企業やリーダーの成長に自らの経験を活かしたい」と考え、2017年1月、株式会社経営者JPに参画。メーカーやサービス系企業を中心に担当し、クライアント先の経営陣とタッグを組み、上場/未上場企業のCFO採用やファンド投資先企業の経営陣(COO/CFO)採用、食品や機械系メーカーの次世代幹部候補(人事部長/研究開発部長/技術開発部長/営業マネジャー)採用、上場企業の非常勤取締役採用をはじめ、様々な経営・マネジャーポジションの採用支援、チーム組成支援を行う。「相手の立場にたった丁寧なコンサルティング」をモットーとし、40代~50代半ばの経営層・マネジャー層の採用・転職支援を得意とする。1500名近くのマネジメント層とお会いし、マネジメント層ならではの応募書類作成支援で定評を受ける。一児の母。

企業と個人の成長にもっと貢献したいと、エグゼクティブ層に特化した人材紹介会社へ

粕谷:

これまで一貫して人材紹介領域でキャリアを重ねています。簡単なご経歴から教えてください。

北岸さん:

学生時代から、組織や環境が人に与える影響の大きさを感じており、人材紹介に興味を持っていました。前職の人材紹介会社では、日系・外資系メーカーからインターネット、小売、物流、サービス業まで様々な業界の採用支援を担当し、幅広い世代の転職サポートを多くさせていただきました。

その後、出産・育休からの復帰を経て「子どもたちの将来のために、元気な会社が増えたらいいな」と考えるようになりました。経営層・幹部層の方々のご支援を通じて、企業の成長に貢献したい。そう考え、2017年1月に当社にジョインしました。

現在はどんな業界、企業への紹介実績が多いのでしょうか。

ポジションとしてはマネジメント層以上で、日系メーカーやサービス系企業が多いです。

大手製菓メーカーや、中堅の食品メーカーの営業部門・開発部門のトップ、人事や生産管理部門のマネジメント層、CFOや経営管理部長などの紹介実績があります。ほかに、上場企業の社外取締役の紹介実績もあり、IT・金融以外の業界を幅広く担当しています。

候補者との接点はどう持っていますか。ファーストコンタクトをとる際に心がけていることがあれば教えてください。

スカウトを中心に、今までのつながりからご紹介をいただくことも多いです。

30代半ばから50代くらいの候補者と、月に30名ほどお会いし、毎月2~4名内定、入社に至っています。

スカウトは、量を多く送るのではなく、具体的な紹介イメージを持てる方に厳選して送っています。「あなたには、こんな案件で可能性を感じています」と事前にお伝えし、会うか会わないかの判断をいただくやり方を取ることが多いですね。その方のご経歴や書いてあるメッセージを読み込んだ上でオファーしていますし、それが候補者にもきちんと伝わるような文章を意識しています。

企業がマネジメント層に求めていることは何か。若手の転職活動との違いを明確にする

粕谷:

スカウトの段階で仮説を提示する…ということなんですね。そのオファーを経て、初回面談ではどのようなコミュニケーションをとりますか。
北岸さん:

スカウトはあくまでも私の想像での提案ですので、1時間のWeb面談では候補者の思いをじっくり聞きます。転職によって何を実現したくて、どんな価値観をお持ちなのか。その方が置かれた状況を理解するために40分ほど時間をかけます。残りの時間で、私自身のことを知ってもらったり、案件のご紹介をしたりしています。

マネジメント層以上の方々は基本的に自走できる方が多く、こちらからのご提案後、ご本人が企業についてよく調べるケースも多いです。

“自走できる方”でしたら、独自に動いて転職活動ができるのでは、と穿った見方もできます。その中で、北岸さんの介在価値はどこにあるとお考えですか。

ご自身のスペシャリティ分野や、リサーチといった点では能力のある方が多いのですが、「転職活動」における経験者はそこまで多くいません。自分ですべての企業にアプローチするのは難しく、ヘッドハンターにお願いするからこそ、非公開案件を知るチャンスも広がります。

職務経歴書でも、20代で作成していた内容と、マネジメント層に求められる内容は異なります。自分の経験をどう伝えると、企業が求めている内容とマッチするのか。客観的な視点に基づいてアドバイスができるのは、そのレイヤーに特化している私の強みだと考えています。

なるほど。内定率を高めるためのサポートもしていらっしゃいますか。

案件に合わせて「高める」という意識では動いていないですね。

候補者ご自身が何をやりたいのかをきちんとすり合わせし、そこにマッチした案件をご提案できていれば、自ずと内定に至ると思っているからです。

選考を受ける中ではこまめにコミュニケーションを取り、興味を引かれた点はどこだったのか、入社後にどんな貢献イメージを持てているか、懸念点が出てきたとしたらどんな内容かなどは詳しく聞くようにしています。

ご縁がなかったときでも、企業からのフィードバック内容をお伝えして、これからの転職活動のヒントにつながっていけばいいなと思って動いています。

そうした姿勢から、これまでどのような転職サポートを実現されてきましたか。

例えば、老舗の化粧品メーカーから、ベンチャー系食品メーカーへの転職をサポートしたケースがあります。

その方は、「こういう価値観の企業で働きたい」という思いが明確でした。企業側で当時顕在化していた募集はご本人が希望していたポジションとは異なっていたのですが、カルチャーマッチの可能性を感じて、他案件を探るようなイメージでご紹介をし、結果的には企業がその方にあった新しいポジションをつくるかたちで入社に至りました。企業からいただく案件も大事にしながら、「この人にはこんなポジションもいいのでは」「この企業には、こんな方が入るといいのでは」と想像を膨らませて提案することも大切にしています。

一方、選考を進めるうちに、環境面でのミスマッチが見えてきて入社に至らなかったケースもありました。あるメーカーでの経営企画部門の案件で、企業側は“混沌とした環境下でも自分で考えて動ける人”を求めていました。しかし候補者側は、やるべきミッションが明確に決まっている中で動くほうが好きな方でした。応募段階では、どんな環境でも対応できるだろうと話を進めていきましたが、選考のフィードバックを本人と共有し懸念点を聞いていくと、組織体制が整った環境のほうが力を発揮できる、ということが見えてきました。

入社後の活躍を見据えて、ほかのところでまた探そうという結論になり、今新たに他企業での選考を進めています。

懸念点があれば正直に伝え、納得感を持ってご入社いただいている

粕谷:

ミスマッチが見えていながらも無理に入社するのは違う、という思いが強くあるんですね。
北岸さん:

そこはぶれずに持っていますし、持ち続けていきたいです。

企業と候補者とが合わないと思う場合はご提案しないケースもありますし、迷うところがあればそのまま正直にお伝えします。例えば、「この会社とはカルチャーマッチは高いでしょう。けれど、組織体制上、希望されるポジションには人員が足りているので入社後に就ける可能性は低いです」など、企業の状況や部署の事情についても詳しく伝えるようにしています。

そのためには、企業の現状をタイムリーにつかむことが大事になると思います。どのように企業理解を深めていらっしゃいますか。

企業側とは、人事担当者のほかに決裁権のある方と話すことが多いので、課題感をお伺いして現状をつかむようにしています。また、当社では経営者のインタビュー記事を掲載する自社媒体を持っているため、そこに社長に出ていただくことで、企業の方針について見えてくることも多いですね。

最後に、マネジャーポジションなどで転職を検討している候補者の方へ、メッセージをお願いします。

年齢問わず、違う環境でもっと自分を高めたいと思っている方にぜひお会いしたいです。

ご本人の志向に合った案件の提案を大事にしているので、紹介件数としては多くはないかもしれません。しかし、「あなたにはぜひ、この案件を」と厳選し、1分の1で決定に至ったケースもあります。入社をゴールとせず、やりたいことを実現できる環境選びを一緒にしていきたいと思っています。

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