2024.12.03

EC通販業界に特化! 業務実績の丁寧なヒアリングで、企業との精度高いマッチングを実現する

業界・企業に特化し、誰よりもリアルで最新の情報を持つトップヘッドハンター。エージェントファインダーで紹介する各ヘッドハンターは、採用決定率を高めるためにどのような工夫を凝らしているのか。エージェントファインダー代表取締役・粕谷暢司が、特定の業界や企業への高い内定率、リピート率を誇るヘッドハンターにその秘訣を伺いました。

寺田 勝人さん
株式会社ニュースター
代表取締役

新卒でリクルートエイブリック(現リクルートエージェント)に入社。エグゼクティブ層を専門に担当するリクルートエックスを経て出前館に転職。上場及び執行役員を経験。2010年に株式会社ニュースターを設立。2014年よりEC通販業界に特化した転職エージェントをスタート。大手、老舗、外資、ベンチャーまでメーカーのEC部門(家電・家具・雑貨・食品など様々な商材)、化粧品・健康食品・サプリメントなどのd2c、単品リピート通販企業とEC通販業界での経験豊富なキャリア人材のマッチング、転職サポート、人材紹介を専門としている。

ECを展開する事業会社、メーカー、EC支援会社への紹介実績は延べ600社以上

粕谷:

これまでのご経歴とともに、寺田さんが手掛ける人材紹介領域の強みや特徴を教えていただけますか。

寺田さん:

大学卒業後、リクルートエージェントに入社し、人材紹介領域でキャリアをスタートさせました。ITベンチャー開拓などを経て、エグゼクティブ層に特化したリクルートエックスで外資コンサルファームや商社に勤める年収1200~3000万円の求職者層を担当。その後、縁あって出前館の役員としてIPOを経験したのち、EC通販業界に特化した転職エージェントを2014年にスタートしました。

EC通販に特化したのはなぜだったのでしょうか。

ニュースターに出資してくれた会社が、通販会社専門の広告代理店だったからです。特に単品リピート通販会社を得意とする広告代理店だったため、創業当初は単品リピート通販企業をメインクライアントとしていました。その流れで、今でも単品リピート通販、d2cのクライアントの比率が高い状況です。時代の流れとともに、アパレル、雑貨、家具、化粧品、医薬品などさまざまな業種のメーカーが自社内にEC部門を持つようになり、今ではECを展開するあらゆる事業会社やEC支援会社など幅広く紹介しています。

具体的にどのような企業への紹介を行っていますか。

600社以上のEC通販企業との直接取引があり、年商100~300億円ほどのメーカーが多いですね。創業当初、メインに開拓していた関係で、化粧品・健康食品・サプリメントなどのd2c、単品リピート通販のクライアントへの決定実績が多いですが、食品・家具・寝具等のメーカー、卸の大手、外資メーカーや国内の老舗のものづくりの会社からも、EC強化のための経験者を求める問い合わせを数多くいただいております。

そうなると、基本は経験者を対象にしていらっしゃるんですね。どんなバックグラウンドの候補者とマッチングすることが多いのでしょうか。

20~30代の、年収アップを目指す方が多いですね。平均年収500~800万円から、よりステップアップできるようにと一人ひとりの実績を丁寧に見ていきます。

また、より大規模な事業環境で経験を磨きたい、という方も多いです。メーカーのEC部門では、「社内のEC担当は一人」というケースも少なくありません。例えば、ある寝具メーカーにいた20代の候補者は、「自社でECを始めよう」と会社が動き出したことで突然EC担当になり、大手通販プラットフォームの窓口を開設し出店を始めるなど、小さな“立ち上げ”を経験していました。ただ、売上規模もそこまで大きくなく、会社としてもECにそこまで力を入れているわけではありません。それならば、EC部門に力を入れている大きな組織に移って経験やスキルを積みたいと考えるようになり、転職を決めたと言っていました。

少子高齢化、人口減少で、国内消費の規模は小さくなる一方ですが、ECの市場は、引き続き年10%の成長率で伸び続けています。市場の成長に対して、まだまだ経験者が不足している業界です。EC通販業界での経験、キャリアをお持ちの方は、この先も、キャリアアップ、仕事選択のチャンスが広がると確信しております。

EC領域でもっと力をつけていきたい、という候補者にとって、業界に特化した寺田さんの知見は心強いですね。

ほかにも、EC支援会社にいる方が、事業会社に行きたいと動くケースも多いです。

EC事業に携わる一番の醍醐味は、自分が手掛けた施策や工夫が、具体的な販売個数や売上のアップ、リピーター獲得などにつながることです。このバナーを出したら販売数がこれだけ伸びた、このタレントを起用して広告を出したら売上にこれだけ貢献できた…といった手応えを感じやすいのがEC事業。お客様の声が直接届く部署なので、商品開発側に「もっとこんなニーズに応えたら売れるのではないか」「もっと価格帯を上げてもいいのではないか」といった助言もできるんです。

ただ、EC支援会社にいると、自分がやったことがどんな成果につながっているのかが見えにくく、貢献度合いをもっとダイレクトに感じたい、と思う候補者は一定数います。メーカー内のEC事業部門に行くことで、キャリアアップを図りたいという方の支援も行っています。

20~30代から役員クラスまで、EC事業の経験者を幅広く支援していく

粕谷:
寺田さんはエグゼクティブ層の転職支援の経験も豊富ですが、御社でも手掛けていらっしゃいますか。
寺田さん:

そうですね。役員クラスの方の紹介実績も多いです。エグゼクティブ層のサポートでは、私と候補者、求人企業の人事担当者と3者面談を何度も重ねて、意向のすり合わせをしていきます。事例としては、EC通販会社の立ち上げから年商100億円規模まで伸ばした実績のある方をメーカーに紹介し、年収が1500万円から4000万円までアップしたケースもありました。また、九州に本社を置く会社が、首都圏に別会社を設立し、そこの社長になる方を紹介したこともあります。

若手経験者から役員クラスまで、幅広いですね。候補者から見て、寺田さんに支援をお願いする良さはどこにあると思いますか。

業界・職種を絞っているからこそ、候補者の市場価値が非常にリアルに分かる。そこは私の大きな強みだと思っています。

候補者には、実務経験を細かく聞いていきます。例えば、単価いくらのものを、どのサイトを使って販売していたのか。何年かけて売り上げをどれくらい伸ばし、何人マネジメントしてきたのか。外注先の協力会社はどこを使い、どんなシステムを入れていたのかなど。詳細にヒアリングしていくと、「同じシステムを使っているこの求人企業に入れば即戦力として活躍できるだろう」などと入社後の働くイメージが具体的に見えてきます。

当社は書類通過率が非常に高いのですが、その理由は、応募する段階で確実にマッチした企業のみ紹介しているから。私としては、候補者にも求人企業にも誠実でありたいので、「とりあえず受けてみよう」というやり方は薦めていません。

企業側とのリレーションや情報集めの観点で、工夫されていることはありますか。

100%訪問を目標にしています。オンラインでのやり取りの場合もありますが、少なくとも必ず企業と直接やりとりをし、先方の社長、役員、採用責任者の方に必ず採用についてのインタビューをさせていただいております。紹介企業に足を運ばず、机上で情報収集しているヘッドハンターもいるようですが、私は、自分の目で見ていない企業に、大切な候補者を紹介したくないと思うんです。

実際に訪問すると、社内で働く社員の雰囲気をはじめ、その企業がある街の様子、オフィスが入っているビルの周辺環境まで含めて、候補者にリアルな情報を届けることができます。「この候補者と、あの企業はマッチするだろうか」と検討する際に、自分の中に、それぞれの企業に関する肌感覚があるかどうかは、とても大事だと思っています。

候補者に対して誠実でありたい、という寺田さんの思いがよく伝わってきます。最後に改めて、EC通販業界への転職を考えている候補者の皆さんへメッセージをいただけますか。

EC通販領域の経験者でしたら、30代前後からエグゼクティブ層まで幅広くお待ちしています。「この道で年収アップを目指したい」「事業会社でやってみたい」「EC部門がある大規模な組織で働きたい」など、それぞれの思いに寄り添ってサポートしていきますので、手掛けてきた業務をぜひ自信を持ってお話しいただければと思います。

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